”パラ漫アニメ”は、iPhone、iPod touch、iPad の画面上で
手軽にお手製アニメをつくれるアプリです。

Welcome to Manga Flipper support page.
"Manga Flipper" is an app with which you can create
your handmade animation easily
on iPhone, iPod touch, or iPad.

6.22.2015

読書感想文

『見捨てられた初期被曝』(study2007 著) を読んで



ナウシカの髪の色。

明るめの茶色です。

読んでみました。



2011年3月、福島第一原発の事故による核災害。その最初期に、じっさいに、何がおきていたのか。行政や科学者は、どんな対応をしたのか。被災した人たちは、どういう扱いを受け、そして今も受けつづけているか。被災者への、行政・科学者の対応は、この人たちに、また、将来もふくめたこの国のすべての人たちに対し、じっさいには「何を」しているのか。

とりわけ子供たちにたいして、「何を」しているのか。

この今につづく生々しい問題について、著者のスタディさんは、ありのままの事実を、限られた資料や測定値やその前提となる条件から追いつめていって検証する、というスタイルで書かれています。

場合によっては、自身のデータ解析、そのための材料の一部が不足していることにまで言及し、地道に、一歩一歩ふみしめるように、思考を進めていきます。

ときには、何もそこまでしなくても、と思えるほど、実際にありえた事実というものに誠実な書きかたなのですが、

こういう書きかたそのものが、行政や、その裏付けに指名された科学者たちの「事実を無視した議論」に対する、暗黙の批判になっています。

つまり、行政やそのための科学者のやりかたというのは、

まず、証拠となる事実関係がどうだろうと、科学的な妥当性がどうだろうと、とにかく自分たちにとって都合のいい「結論」(たとえば「安心・安全」)を用意し、

無理やりこの結論にみちびくために、必要なら事実のほうをねじまげ、口先で言葉や数字を転がし、転がす言葉や数字は何でもよく、

やがて時間が過ぎ、人々が疲れ、関心がうすれると、

はじめから用意していた「結論」を強引に押しつける、

というもので、

こうしたやりかたにたいする著者の静かな批判です。

(事実を無視した)「結論」を用意 > 言葉をころがす > タイムアウト > 「結論」を強行、という4コマは、どこかの議会でもよくみられる光景。

でも、こんなやりかたで人の命が左右されてはたまらない。

スタディさんは、こういう、証拠や事実を無視した見せかけの議論にたいして、彼らと同じ見せかけや詭弁、誘導的なレトリック、印象操作、扇動的な表現などで対抗するのは避けて、ひとりの科学者として、あくまでも科学的に使用にたえうる測定値から、できるかぎり事実に忠実に、じっさいに何がおきていたのかを解き明かしていきます。

このため、この本を読んだ人は、おそらく初めて、震災、その核災害のありのままが歴史に記された、という感じを抱くでしょう。

また、それまで見すぼらしかった「科学」が、突然、

「この世界には真実というものがあると信じること。そしてその真実をつきとめること」

として、光を放ち、よみがえる姿を目撃するでしょう。

いまの人も後世の人も、どこの県、どこの国の人でも、この本から大事なことを学べます。

とくに最後のコラムは胸に迫るものです。まさに言われるべきことが、言われるべき言葉で、述べられています。

さらに、ここにはおそらく著者自身が意図しなかったかたちで、デリケートな問題が示唆されています。

放射線を研究するとはどういうことか?

それは、何を目指すべきか?

放射線によってもたらされた災厄は、何によって解消できるのか?



このナウシカ色の本は、駅前のジュンク堂で買えました。

ハトのパラパラ漫画のとなりにあったはず。

くりかえし読んで、

いつかカンヅメのリュックに入れとこう、

と思っています。




2015年11月17日追記

貴方の言葉

そのまっすぐな願いは

忘れません

スタディさん

ありがとう

どうぞ安らかに










0 件のコメント:

コメントを投稿